不動産事業の収支
不動産投資のポイントは、賃料や経費、空室損などの状況をしっかりと把握し、そして予測することです。
そうすることによって、不動産投資のリスクを回避し、デメリットを減らすことができるのです。
不動産事業を理解し、その収支を良くしていく方法を考えてみましょう。
１．３つの時期の収入と支出
①初期投資時：購入や建築、リフォームなどの投資スタート時の支出
[収入]
なし
[支出]
・物件購入費用
・仲介手数料
・建築費用
・リフォーム費用
・登記費用
・司法書士手数料
・融資手数料
・一括払い火災保険料
・設計費用
・不動産取得税 など
②保有期間中：賃料や礼金等の収入、経費・返済・税金等の支出
[収入]
・賃料
・共益費
・駐車場使用料
・礼金
・更新料
・敷金償却（敷引き）
・自動販売機収入
・看板料 など
[支出]
・メンテナンス費用
・修繕費用
・清掃費用
・管理料
・ローン返済（元金・金利）
・火災保険料（年払い）
・募集経費
・退去時オーナー負担
・固定資産税
・所得税／住民税
・事業税 など
③売却時：売却代金や売却にかかる経費
[収入]
・物件売却代金
[支出]
・ローン残高返済
・仲介手数料
・抵当権抹消費用
・譲渡所得税 など
２．事業収支を良くするための方法
収支を良くするには、どのような行動をとれば良いのか、見ていきましょう。
①初期投資額を下げる
・物件購入価格を下げる
・建築コストを抑える
・リフォーム費用を抑える
②保有期間中の収入を上げる
・賃料アップ（リノベーションによるグレードアップ等）
・稼働率アップ（＝空室対策）
・賃貸部分の増床（新築の場合）
・自販機設置／看板／携帯基地局などの新たな収入源確保 など
③保有期間中の支出を下げる
・メンテナンス項目／費用の見直し
・地域助成金などの活用
・解約を減らす
・ローンの借り換え／条件変更
・自己資金の投入（繰り上げ返済） など
④売却額を上げる
・物件からの収入を上げる
・運用にかかる支出を減らす
３つの時期とは、不動産購入時（初期投資時）、保有・運用期間中、売却時です。
それぞれの期間中にどのような収入と支出があるのか、見ていきましょう。